「愛犬のドッグフードの食いつきが悪い」「愛犬に美味しいドッグフードを食べさせたい」
犬が美味しいと感じる味が分からないからこそ、ドッグフードの選び方で悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
この記事では、食いつきの良くなるドッグフードの選び方について解説します。
結論として、人間と同じように犬によっても好みが違うため、全ての犬が食いつきの良いドッグフードはありません。
また、嗅覚が発達している犬は「匂い」によって美味しい・美味しくないを判断しています。
愛犬がドッグフードを食べない理由と対処法についても詳しく説明しますので、この記事を読んで愛犬が喜ぶドッグフードを選んでいただきたいと思います。
愛犬がドッグフードを食べない理由
愛犬が元気に食事をしてくれると嬉しいですが、食いつきが悪いと心配になりますよね。
ドッグフードの食いつきが悪い場合、様々な理由が考えられます。
ドッグフードを食べない理由について、考えられるものを具体的に紹介しますので、当てはまるものはないか考えてみましょう。
好みの味(匂い)でない
人間が食べ物の好き嫌いがあるように、犬にも好みがあります。
犬は味覚が人間よりも劣っており、人間の5分の1程度だと言われていますが、嗅覚は人間の5000倍〜1億倍とも言われているため、基本的に犬は「匂い」によって美味しいか美味しくないかを判断しているのです。
ですから、自分の好みの匂いではないドッグフードを出されると食べないということがあります。
ドッグフードに飽きた
犬はもともと、群れで狩りをして捕食する生き物です。
「今食べなければ、次いつ食べられるか分からない」という生まれ持った本能から積極的に食べることが多いですが、ペットとして飼われている犬は飼い主との信頼関係から、食べ物に飢えることはないと分かっているのかもしれません。
ですから、いつもと同じドッグフードに飽きてしまったり、自分が気に入っているごはんが出てくるのを待っていたりしている可能性が考えられます。
お腹が空いていない
犬も人間と同じように満腹中枢が存在するといわれているため、お腹が空いていないときに食事を与えられても食いつきが悪いです。
ただし、犬は人よりも満腹中枢の感覚は鈍いとされているうえに、犬には食いだめの習性があるので、お腹がいっぱいでも食べてしまう場合はあります。
ただし、満腹になっているのに余計に食事を与えてしまうと、嘔吐や下痢などの消化器症状や胃への負担、肥満の原因にもなり、命を落とすことにもつながってしまうので、気をつけなければなりません。
病気
犬の食欲不振は病気の可能性もあるので注意が必要です。
犬がごはんを食べないときは、内臓疾患や口腔内疾患などの病気が考えられます。
病気かを見極める判断ポイントとして、
- 普段よりも元気がない
- だるそうにしている
- ごはんを全く食べない
- 水を飲まない
- 嘔吐や下痢をしている
などがあり、上記のような症状がある場合は病気である可能性が高いので、動物病院を受診することをおすすめします。
ストレス
犬は、ストレスを感じているときに食べない場合があります。
人間と同じように環境の変化があったり、何か嫌なことがあったりしたときに、犬もストレスを感じやすくなるのです。
特に嗅覚や聴覚が優れている犬の場合、生活しているうえで人間よりも様々なことに敏感であると言えるでしょう。
個体差があるので、ストレスを感じても食事量が変わらない場合もありますが、犬によっては食欲が落ちてしまったり、反対に過食になってしまったりします。
老犬
犬も人間と同じように、歳を重ねるごとに活動量が減って代謝機能が低下し、食事量が減ったり、食欲が落ちたりします。
犬は7歳頃からシニア期に入りますので、この頃から食いつきが悪く感じるようなら、老化が原因である可能性が高いです。
愛犬がドッグフードを食べないときの対処法
愛犬にドッグフードを食べてもらうためには、どのような工夫が必要なのでしょうか?
ドッグフードを食べないときの対処法について紹介します。
ドッグフードにトッピングをする
犬がいつもの味に飽きてしまっている場合は、トッピングをすることで匂いが加わり食べてくれる場合があります。
手作りの場合は、トッピングする食材を選んで栄養を補うこともできるので一石二鳥です。
ドッグフードにトッピングをする場合は、いつものフードを8割程度に減らし、カロリーを調整するようにしましょう。
ドッグフードを温める・ふやかす
ウェットフードを温めたり、ドライフードをお湯でふやかしたりすることで香りがたち、食欲が増すケースがあります。
また、消化が良くなるなどのメリットもあるため、食いつきが良くなるかもしれません。
ただし、ドッグフードには犬の健康のためにビタミンや酵素などの栄養が含まれているため、高温に温めすぎると大切な栄養素が失われる危険性や、愛犬が火傷をしてしまう可能性もあります。
ドッグフードを温めるときは人肌程度の温かさにしましょう。
ストレスを取り除く
犬は環境の変化や愛情不足にストレスを感じやすい生き物なので、ストレスによって食欲不振になることも十分あるでしょう。
犬がストレスを感じる要因として、以下の項目が考えられます。
- 引っ越しをして環境が変わった
- 工事など近くで騒音がする
- 新しい家族が増えた
- 留守番することが多い
- 散歩に行けない
- 飼い主に構ってもらえない
上記の項目が考えられます。
愛犬の様子がいつもと違うように感じたら、ストレスの原因となるものを取り除くことで食いつきが良くなるかもしれません。
病院で検査をしてもらう
なんらかの病気があって食欲がない場合、無理やり食べさせようとせず、動物病院で診てもらうのがおすすめです。
病気が原因の場合は食欲不振の他にもサインを出している場合があります。
元気がなさそうだったり、だるそうだったりと犬の体調不調を感じた場合は、早めに受診させることで原因が分かり、適切な治療を受けさせましょう。
違うドッグフードに変える
ドッグフード自体に問題があって食いつきが悪い場合は、いつもとは違うドッグフードに変えてみましょう。
「以前は食べていたのに……」と疑問に思うかもしれませんが、年齢の変化によって好みが変わるケースは多いです。
同じドッグフードをずっと続けていると飽きてしまって食いつきが悪くなることもあるので、飽きがこないように複数のドッグフードをローテーションして試してみましょう。
ドッグフードは市販と手作りどちらが良い?
これから犬を飼いたいという人は、市販品と手作り食のどちらを与えるのが良いか悩む方もいるでしょう。
どちらにもメリット・デメリットがあるので、それぞれ比較したうえで自分に合ったものを選んでください。
手作りドッグフードのメリット・デメリット
手作りドッグフードのメリット・デメリットを、以下の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・愛情が込められる。 ・ごはんと一緒に水分補給できる。 ・安全な食材を選べる。 ・栄養を考えて作れる。 ・年齢や体質に応じて最適なものを与えられる。 |
・調理に手間がかかる。 ・カロリーや栄養バランスの計算が面倒。 ・食べさせてはいけない食材に気をつける必要がある。 ・食材にこだわると高くなる。 ・長期保存ができない。 ・持ち運びがしにくい。 |
愛犬にアレルギーがあったり、好みが偏っていて市販のドッグフードを食べたがらなかったりした場合に有効で、自分で食材を選べるので安心できるというメリットがあります。
一方で、手間がかかるほか、犬に必要な栄養バランスを手作りで実現するのが難しいなどのデメリットもあります。
市販ドッグフードのメリット・デメリット
市販のドッグフードのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・手軽に食事を与えられる。 ・栄養バランスが整えられている。 ・香料が付いていていれば食いつきがよくなる。 ・手軽に手に入る。 ・持ち運びしやすい。 ・長期保存ができる。 |
・愛情がないように感じられる。 ・添加物が含まれているものがある。 ・粗悪品が売られている場合がある。 ・こだわりのあるフードは高くつく。 |
手軽に買えたり、安く済ませられるという利点もありますが、売られているドッグフードの中には品質が良くないものもあります。
安全性も考えて、市販のドッグフードを買うときは、成分をしっかり見て購入しましょう。
愛犬に美味しく食べてもらうためのドッグフードの選び方
市販のドッグフードは種類が多すぎて選べないと迷う飼い主さんは多いですよね。
そこで、ドッグフードの選び方を解説します。
ドッグフードは美味しく食べるだけでなく、愛犬の健康を守ることにもつながりますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
ライフステージに合わせて選ぶ
ドッグフードは、年齢に合わせた商品が販売されています。
- 子犬
- 成犬
- シニア犬
上記のライフステージに合わせて適切なフードを選んで与えるのが基本です。
特に子犬や老犬は消化機能が弱いために、その年齢に合ったものを選ばないと消化不良を起こしてしまう可能性もあるので、よく確認して選びましょう。
良質な動物性タンパク質が含まれているものを選ぶ
タンパク質は愛犬の健康を維持するために欠かせない栄養素で、代謝や免疫を保つ役割も担っています。
ドッグフードに使用されるタンパク質には、肉や魚などの動物性タンパク質や大豆や米、麦などの植物性タンパク質がありますが、もともとは狩りをしていた生物ですので、動物性タンパク質が主原料としたドッグフードの方が趣向性が高く食いつきが良いとされています。
主食にするなら「総合栄養食」を選ぶ
総合栄養食は、ペットフード公正取引協議会の基準をクリアしたフードです。
犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで、指定された成長段階における健康を維持できるような、栄養素的にバランスのとれた製品
引用元:ペットフードの種類|一般社団法人ペットフード協会
つまり、そのペットフードと水だけを摂取すれば必要な栄養素を摂取できるというものです。
病気や肥満などの心配がない健康な犬に食事を与える場合は、主食として総合栄養食を選ぶと良いでしょう。
原材料の情報がない安価なドッグフードは注意
安いドッグフードの中には、安全性が疑われるものもあります。
- どのような動物・どのような肉を使っているのか
- どこで仕入れたのか
- どこでどのように加工処理されているのか
上記の情報がほとんど記載されていない場合は粗悪品である可能性が高いので注意が必要です。
香料や調味料が無添加のものを選ぶ
一般的なドッグフードには以下の成分が配合されているケースがあります。
- 酸化防止剤
- 着色料
- 香料
特に香料を添加することで、犬の嗅覚を刺激し、食欲を促そうとしています。
愛犬の健康に配慮するなら無添加のドッグフードを選ぶのもおすすめです。
香料を含んでなくても良質な素材を使用したドッグフードであれば、しっかりと匂いがします。
ただし、価格が高かったり、賞味期限が短いなどのデメリットもあるので注意しましょう。
愛犬が健康に長生きするための適切な食事を与えよう
愛犬の食いつきが悪い場合の対処法やドッグフードの選び方について解決しました。
家族である愛犬には、美味しくごはんを食べてもらいたいですよね。
「ごはんを食べてくれない」という場合は、なんらかの原因があるはずですので、今回紹介した食いつきが悪くなる理由から当てはまるものがないか確認してみてください。
そのうえで、ドッグフードを変更する場合は、愛犬にとってより良いフードを選ぶようにしましょう。
食事は犬の健康にとってとても重要な要素なので、ぜひ愛犬のごはんについて考えていただけたらと思います。